日々のgdgd日記や、らくがきを描き散らかしている自由度の高いブログ。
擬人化や二次創作が多いので注意!!
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目を開けるとそこは見慣れない場所だった。
―――いや、訂正。
見慣れない倉庫、かな。
とりあえずなんでこんなところに居るのかも分からないので、いったん落ち着いて記憶を少し巻き戻す。
確か、昼休みにヒガタと喧嘩をして、そのまま殴って逃げるようにあいつの前から立ち去った。
そしたら―――、
「お目覚めですか?お嬢さん。」
突然かけられた声に、ハッとして顔を向ける。
・・・そうだ、こいつに声をかけられて、それから記憶が途切れてるんだ。
「なんのつもりですか、バンギラス先輩。」
「なんのつもりだろうなぁ。お前が一番分かってるんじゃねぇの?」
「すみませんが身に覚えがありませんね。私はあまりあなたには興味がありませんし。」
さっきヒガタと喧嘩したばかりのせいか、若干イラつきながらニヤニヤと笑う目の前の男にそうにっこり笑ってやると、一瞬にしてその卑下た笑いが顔から消える。
「・・・調子のんなよ、糞餓鬼。」
「・・・その糞餓鬼の挑発乗ってるあなたはどうなんですか。」
ふと、目の前に影が出来る。
反射的にそれをよけると私の居た場所には大きな岩石が地面にめり込んでいた。
「ずいぶんと暴力的ですね。」
「はっ!どっちがだ!この間散々邪魔しやがったくせによぉ!」
この間・・?
そういえば、この間カゲチカ君をカツアゲしてた奴を撃退したな。
その時のバカはこいつだったのか・・・。
「で、仕返しのつもりでこんなことしたって訳ですか、先輩。」
「分かってんじゃねぇか。」
攻撃の手をやめない相手にそう聞くと、元々凶悪な先輩の顔がさらに歪んだ。
さらに投げられてくる岩石を避け、間合いを計りながら面倒なことになったと眉を寄せる。
そもそもだ、先輩には感謝して欲しいぐらいなんだ。
もしあのカツアゲが、保護者の喫煙電気鼠やソラマメちゃんにでもバレたらあのぐらいじゃすまないんだから・・・。
なんて思いながら、この場をどう切り抜けるか考える。
元々先輩は岩タイプ。
私との相性は最悪なはずだし、一度戦ったこともある。
と、なれば・・・
「八剄!」
攻撃を掻い潜り、すばやく相手の懐にもぐりこむ。
そして一瞬息を詰め鳩尾に手刀を叩き込んだ。
効果は抜群、これで終わり、のはずだったのに・・・
ガキン!
「えっ?」
確実に入ったはずの手のひらは見えない何かに思い切り弾かれた。
唐突の衝撃に思わず体がよろける。
訳が分からないまま態勢を立て直そうとすると、追い討ちをかけるように岩石が鳩尾に思い切り直撃した。
「がはっ!」
思わず膝をついて咳き込むと、ゆっくりと頭上に影。
「お前はバカだなぁ。なんの策も無しに同じことするかっての。」
先輩のバカにする声に神経を逆撫でされ、キッと相手を睨み付けると、
そこには、またあのニヤニヤと余裕そうに卑下た笑いを浮かべる姿と、その前に奴を守るように張られている
――透明な壁。
「考えてもみろよ、お前、なんでこんなところに易々と運ばれたんだ?」
やばい!と言葉の意味に気づき、痛む鳩尾を抑えながらもう一度間合いを取るために跳躍をしようと足に力を入れた。
が、それも叶わず、急に後ろから腕を捕まれ思い切り引き倒された。
「きゃあ!」
「どうだ?格闘タイプのお前にはさぞかし催眠術は効き目がいいだろう?」
ああ、もう最悪だ。
目の前には今までどこに隠れていたか知らないが、バンギラス先輩の他に、フーディンと、オニドリル、リザードにバリヤードにヤミカラスと
「さっきのも、そこのバリヤードさんの仕業ですか。それにしてもずいぶんとご丁寧な・・・。」
「だろう、お前の苦手な奴集めるの大変だったんだぜ?」
言うが早いか一斉に向かってくるこいつらを、間一髪何とか避け、この倉庫にある唯一の扉に全力疾走で向かう。
こんなのどう考えても不利だ。
不利なときは逃げろ。これは兄様の教えでもある。
目の前の扉に手を掛ける。
思いきり開いて逃げようとしたそのとき、ピキンと、全身が何かに縛られたような感覚に陥る。
体が、動かない。
そのまま重力に任せ、バランスを失った体が地面に横たわった。
しまった、これは・・・
「逃げようったってそうはいかないぜ。」
(――っ!金縛り!)
ゆっくりと近づいてくる奴らに、逃げようと足を動かそうとするが、まったく動かない。
これは、本当にヤバイ。
(―――バァカ!お前もおしとやかにしとけばもう少しは可愛げもあったかもしんねーのによー!どこでどうこんな暴力お節介女になっちまったんだろうな!そんなんじゃ一生厄介事に巻き込まれていつか痛い目見るぞ。)
ふと、さっき喧嘩したとき、ヒガタ言われた言葉が頭をよぎった。
可愛げないとか、
暴力お節介女とか、
散々言われ、
お説教までされて、
それがなんだか無性にイラついて、
そんなこと分かってるのに、あいつからそう言われるのが悲しくて、
あの余計な口を閉めて、殴り飛ばしてきたんだ。
でも・・・。
まったく、悔しいけどヒガタの言うとおりだ。
こんな性格だから今だってこんな厄介ごとに巻き込まれてるんだ。
でも、でもね。
しょうがないじゃん、それが性分なんだから。
ヒガタもそれを分かってくれてるんだと思ってたのに。
「さて、覚悟はいいか?お嬢さん?」
―――ああ、そうか、
だからあいつにああ言われて、悲しかったんだな。
すぐそこで声が聞こえる。
悔しいけれど唇をかみ締めることも出来ないから、
迫りくる影を締め出すように硬く目を閉じようとした・・・
「な、なんだお前!」
急に聞こえたあいつらの声に、閉じかけていた瞳を開ける。
視界の端に袖の長い服が揺らめく。
そいつは何事もないかのように壁をすり抜けて入って、軽い足取りで私をまたいだ。
そして、へらへらと笑いながら、『俺も喧嘩に参加しに来たんですよー(^▽^)』なんて、緊張感のないプラカードを掲げる赤と黒のサスペンダーの男。
その言葉に、仲間が増えたと気をよくした先輩がニヤリと笑い、男はこちらを振り返った。
なんで、
なんでここにいるのよ、
馬鹿ヒガタ・・・!
ヒガタは私を一瞥すると、この声が聞こえているかのように、いつもみたいにニカッと笑い、
―――手に持っていたプラカードを思いきりリザードに叩きつけた。
「お、お前!何してんだ!」
あいつのいきなりの行動に動揺と殺気立てる先輩をしり目に、ヒガタがゆっくりと口のチャックに手をかける。
それは、自分では決して開けることの出来ない呪の掛かったチャック。
それがゆっくりと開かれていく。
「・・・・・何してるんだって?そりゃお前、
恋してるに決まってんだろ!」
* * *
ま さ か の 春 原 オ チ /(^O^)\
このセリフが書きたくてこれ書いてたんだ・・・!
あの動画見たときからヒガタに言わせたくて堪らなかったんだ・・・ぜ。
初めはもっと、春原だった↓
トレスですね、分かりm(ry
あと、またもやころさん家の子をお借りしました。
ビビさんとソラくん。
土下座する準備は出来てる!
次が最後・・・になるといいです。
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